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2014年において、ポルトガルが採用した4-3-3フォーメーションについての想定予想です。
モデルの想定・その他のケース
左図は、2014年当時のポルトガル代表について想定予想のスターティングメンバーです。主にブラジルW杯本大会直前の親善試合などの傾向から当てはめています。
大黒柱として、左ウイングにクリスティアーノ・ロナウドがいます。 過去数年、バルセロナのメッシとともにバロンドールを二分してきたサッカー史上でも傑出したサイドアタッカーです。
彼がサイドでボールを受け取り、その高速ドリブルでピッチをワイドに使えるように、CFWには決定力とポストプレーの両方ができるポスティガやアルメイダなどを使います。
また、ロナウドが本調子でない場合は、逆に彼をおとりとして、逆サイドのナニがスピードに乗って、サイドからあるいはロナウドのように中央に切れ込んでゴールを狙ってくる。
中盤のコントロールは戦術眼の高いモウティーニョやメイレレスが担い、クレバーな守備が売りのヴェローゾが中盤の底。
左サイドのコエントラン、右サイドのジョアン・ペレイラはともにスピードを活かした攻撃参加が持ち味。
ペペ、ブルーノ・アウヴェスともにあたりに強く、制空能力も高い屈強なセンターバックで、更にペペは足技(色んな意味で)にも優れています。
最後の砦は、目下急成長中のパトリシオ。長い手足と意外に高い足元の技術を持ち、EURO2012でブレイクを果たしました。
戦術はクリスティアーノ・ロナウド。と言っても良いくらいに彼のスピードと決定力に依存したカウンターを武器にします。逆に言うと、ロナウドがどの位置でどのようにボールをもらうかが鍵。
2014年(W杯本番直前)当時のポルトガル代表
監督は、ポルトガル人のパウロ・ベント。現役時代はポルトガル代表のボランチとして活躍し、引退後はスポルティング・リスボンのユース監督からトップチームの監督に抜擢され、リーグ優勝こそできなかったもののカップ戦では強さを発揮し、クラブ史上初めて欧州CLの決勝Tにも進出させた監督です。堅実な手腕を見せる一方で、カウンター寄りの戦術が退屈であるとも評されてしまう事もあります。
ポルトガル代表には、2010年のEURO2012予選に前任者の不振の後を受け就任。就任後に当時世界ナンバーワンチームであったスペイン代表に4−0で圧勝するなどし、EURO本選でもベスト4に食い込むなどの好成績を残してきました。
選手時代の晩年にデビューしたばかりのクリスティアーノ・ロナウドの面倒を見たり、スポルティング監督時代にナニやヴェローゾ、モウチーニョ、パトリシオらを指導したりなど、現在のポルトガル代表の中核メンバーに太いパイプがあり、選手との信頼関係を上手に構築しています。
いつも評判は高いながらEUROやW杯の予選で苦戦することが多いポルトガル代表。 そういった、ジンクスめいたものにベントの代表チームも2014年W杯予選でハマってしまいます。
ロシアやイスラエルなど比較的格下と言えるチームばかりの欧州予選で、イスラエルにH&Aの両方とも引き分けてしまうなどし、ロシアの2位に甘んじてしまいます。
最後は、イブラヒモビッチのいるスウェーデンとのプレーオフを制し、何とかW杯本選への出場権を獲得。
立役者は、やはり、クリスティアーノ・ロナウド。 スウェーデンとのプレーオフでハットトリックを決めるなど、この人無くして今のポルトガル代表を語ることはできないのでありました。
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