イングランド・イン・ファーギー・ベイブス
2000年において、イングランド代表が採用した4-4-2フォーメーションについての想定予想です。
モデルの想定・その他のケース
左図は、2000年当時のイングランド代表における想定予想のスターティングメンバーです。
目立つのは何と言っても、当時のマンチェスターUの主力。ベッカム、スコールズ、ネビル兄弟といったところでしょうか。
CBはキャンベルは固定ですが、その相棒となると怪我明けのベテランであるアダムスだったり、キーオンだったり、サウスゲイトだったりで、若干不安定な感じ。何故か、リオ・ファーディナンドはEURO2000のころは召集されていないので、想定予想もそれにあわせてます。
一番の難問はLSHで、一応、当時レアル・マドリードに所属しておりイングランドきってのドリブラーとして鳴らしていたマクマナマンを想定図では取り上げましたが、代表では、レイトン・ジェームズあたりも良く使われていたりで、ここも固定できていないポジションでした。
2000年当時のイングランド代表
監督は、1970年代にリバプールの大スターであったケビン・キーガン。ニューキャッスルやフラムなどの監督として好成績を残した実績を買われて、EURO2000での活躍を期待されての抜擢でした。
しかし、いくつかのポジションで固定できる選手を決めることができず、また、上記にも書きましたが、1998年のW杯では代表として試合に出ていた若手のホープであるリオ・ファーディナンドを召集しないなど、不可解な選出がありました。
また、ニューキャッスルのスターであるアラン・シアラーがEURO2000を最後に代表引退すると宣言していたこともあり、かえってシアラーを外しにくい状況でした。
EURO2000の予備予選では、スウェーデンに勝てなかったりなどで第5グループの2位どまり。ウェールズとのプレーオフに勝って、何とか本選出場が決定するという有様。 それでも、選手各個人の潜在能力の高さから有力候補の一角とみなされてはいました。
そして、本選。 蓋を開けると、ポルトガル・ドイツ・ルーマニアという、いわゆる「死のグループ」に入ってしまい、ドイツには勝ったものの、ポルトガルとルーマニアに負けて、結局、決勝T進出ができずに終わったのでした。
ファーギー・ベイブス
ファーギーは、マンチェスター・ユナイテッドの監督である、アレックス・ファーガソンの愛称。「ファーギー・ベイブス」はファーガソンの子供達という意味で、マンチェスターユナイテッドのユース世代から手塩にかけた選手たちを指します。 (※「ファーギー・フレッジリングス」(ファーガソンのひな鳥たち)という呼び方もあるようです。) 彼らが2000年前後に、マンチェスター・ユナイテッドの主力となる黄金時代を築き上げるのでした。
ベッカムら上記4人の他にも、CHのニッキー・バット、ウェールズ代表のLSHライアン・ギグスなども、ファーギース・ベイブスの一員とされております。
フラットな4−4−2のシステムは、イングランドの代表やクラブチームでよく採用されるシステムで、当時のマンチェスター・ユナイテッドでも同じフラット4−4−2が使われています。
マクマナマンが思ったほど代表では活躍できていないことで、イングランド代表のLSHとして、ギグスがイングランド人になってくれないものかという嘆きともとれない戯言は、イングランドではよく耳に聞く話だったそうです。
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