大阪G2008
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ワールドスタンダードへの第一歩

2008年において、Jリーグのガンバ大阪が採用した4-5-1フォーメーションについての想定予想です。

モデルの想定・その他のケース

左図は、2008年シーズンにおけるガンバ大阪の想定予想メンバーです。AFCチャンピオンズリーグ2008決勝vsアデレード・ユナイテッド戦の先発メンバーでもあります。

シーズン序盤は、バレー・ルーカス・山崎らで2トップを組む試合が多かったのですが、夏場にバレーが中東へ引き抜かれて以降は、ルーカスが1トップの試合も増えています。ACL決勝などが正にそれでした。

FWは上記の3人以外にも、肝機能障害で前半戦を完全に棒に振ってしまった播戸、急遽獲得したロニーなどもいます。

中盤の選手は、複数のポジションを務めることができるポリバレント高い選手たちで構成されており、主にトップ下ができる遠藤、二川はそれぞれ、ボランチ、左ウイングもでき、ボランチを務める明神、橋本はともにサイドバックもでき、右サイドハーフの佐々木はサイドバックも可能と言ったように、それぞれの選手たちがポジションチェンジを繰り返しながら、ポゼッションサッカーを行うのが特徴でした。

センターバックは空中戦に強い中澤と、クレバーで最終ラインからのビルドアップを得意とした山口智が務め、左の安田理大、右の加地といった攻撃色の強いサイドバックとともに、攻撃的なガンバ大阪の下支えをします。

GKの藤ヶ谷はスーパープレーをする一方でポカミスも多いため、正GKとして28試合に出場していますが、ベテランの藤代も9試合出場しているなど、今一つ信頼を勝ち得ていない感じがありました。

2005年の初優勝時に比べると得点力に見劣りはしていますが、中盤のパスワークに関しては向上しており、攻撃的なスタイルで魅せるサッカーをするのが特徴的なチームでした。

2008年当時のガンバ大阪

監督は、西野朗。
現役時代は早稲田大学時代にこそ日本代表に選出されたものの、日立に加入してからは天才肌らしくムラっぽいプレーを続け、結局引退するまでに代表へ再び招集されることがないままに終わりました。

引退後は年代別の代表チーム監督に就任し、1996年のアトランタオリンピックで「マイアミの奇跡」と呼ばれる歴史的な勝利を収めた監督として名を上げました。

そのあと、柏レイソルの監督に就任し、ナビスコ杯優勝などの好成績を残した後、2002年よりガンバ大阪の監督に就任しています。

オリジナル10の1つでありながら、ぱっとしない成績しか残していなかったガンバ大阪を上位常連チームに育て上げ、その後2011年に退任するまでJリーグでも珍しい10年もの長きに渡ってチームを率い続けました。

2008年は西野体制になって、7年目のシーズン。

2005年の初優勝のあと、2007年にナビスコ杯優勝を果たしたもののリーグ戦では2年続けて3位に終り、本来ならACLの出場権は与えられないはずだったのですが、2007年に浦和レッズが天皇杯とACLを制覇したため、大会規定によって特例的に出場権を与えられています。

そのためもあって、2008年は最終的に年間で61試合もの試合をこなすことになるのでした。

そういった事情もあり、シーズン前に積極的な補強を行ったのですが、補強の目玉であった水本はチームに溶け込めず低調なパフォーマンスを続けてシーズン途中で移籍。チーム得点王のバレーは7月下旬に中東クラブにオイルマネーで引き抜かれ、播戸は肝機能障害で前半シーズンのほとんどを出場できず、大黒柱の遠藤まで感染症で夏場を全休するなど、戦力がなかなか固定できず、最終的にリーグは8位で終わってしまいます。

一方、ACLは遠藤がいなくバレーの退団で前線が混乱していた夏場に試合がなく、バレーがゴールを量産していた春先と、播戸の復帰などでチーム力が安定していた秋口に試合が行われるという幸運もあり、順調に勝ち進んでいきます。

準決勝はACL史上初のJリーグチーム同士の対決となった浦和レッズ戦を2試合合計4−2で下し、決勝のアデレード戦に至っては2試合合計5-0という完勝。これによって、前年の浦和レッズに続き2年連続でJリーグチームによるアジア制覇という偉業を成し遂げたのでありました。



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