バルデラマを継ぐものたち
2013年において、コロンビア代表が採用した4-4-2フォーメーションについての想定予想です。
モデルの想定・その他のケース
左図は、ゲーム中のキーポジ説明や、2013年のW杯南米予選でよく呼ばれていたメンバーから想定を推測したものになります。 南米予選の序盤は4-1-3-2を採用していましたが、後半になってからダブルボランチを組むようになっています。
FWは、今や世界的なストライカーと肩を並べるまでに至ったファルカオと、スピードスターであるジャック・マルティネスの2トップ。 なお、キーポジ文に合わせた結果としてこの2人を採用していますが、南米予選ではスピードこそやや劣るものの高い決定力を誇るグティエレスの方がマルティネスによりも試合に出ていました。
中盤のアタッカーは、両サイドの高い位置からゲームコントロールできるハメス・ロドリゲスと、右ウイングでスピードのあるクアドラードにしました。 南米予選では一応、この2人が良く出ていたのですが、それ以外にもボランチやトップ下をできるマクネリー・トーレスやサイドハーフタイプのバレンシア(マンUのエクアドル人じゃない方)などがいます。
中盤の底にバランサータイプのアギラールが入り、この人は不動。ダブルボランチの片割れは主にアンカーとなるカルロス・サンチェスが入りますが、彼以外にもグアリンやアルド・ラミレスなどが先発することもありました。
DFラインは基本的にほぼ固定。両サイドバックの2人は攻撃的で精力的。CBの2人はガタイに優れたいかにも南米タイプのセンターバック。そして、最後の砦は反応速度に優れたオスピナ。
全体的に機動性が高く、ロングパスを多用して強力な攻撃陣へ一気につなげるという堅守速攻カウンターなスタイルを採用しているフォーメーションになります。
2013年当時のコロンビア代表
コロンビア代表は、1998年のW杯出場を最後にW杯の檜舞台に帰り咲くことができず、2001年の自国開催のコパ・アメリカ優勝以外はぱっとした成績を残せず、低迷期間が長らく続いていました。
2011年のブラジルW杯南米予選の序盤戦での不振から前監督を解任、年明けの2012年。かつてFIFAランキング3位まで上り詰めたサッカー強国の再建を、1981年以来の非コロンビア人監督に託したのでありました。
新監督に就任したのは、アルゼンチン人のホセ・ネストル・ペケルマン。
コロンビア代表監督就任の数か月前に、日本の某スポーツ新聞紙がザッケローニ監督就任決定の数時間前に、日本代表監督就任決定のスクープを出し、見事に大スカした時に名前が出された人です。
そして、この決断は一つの転機となりました。
ユース世代の監督として、若き日のリケルメ、サビオラ、ワイマールらをうまく育てた実績のある監督に率いられた若きコロンビア代表は、かつて英雄バルデラマを中心とした華麗なパスワークとは裏腹に、ロングボールとサイドチェンジを多用した堅守速攻カウンターを戦術の軸として戦います。
バルデラマ時代の強さの再現を望む人たちからは不評の戦い方ではありましたが、ファルカオやロドリゲスと言ったタレントがチームを引っ張り、堅調な戦いを披露。
そして、ブラジルW杯南米予選を突破し、世界ランキングも4位まで浮上。今大会のダークホースともいわれるタレント軍団ベルギー代表も親善試合で完封するなど、充実した2013年を過ごしたのであります。
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