銀河系への道
2001-2002年シーズンにおいて、スペインのレアル・マドリードが採用した4-4-2フォーメーションについての想定予想です。
モデルの想定・その他のケース
左図は、2001-2002年シーズン当時のレアル・マドリードについて想定予想のスターティングメンバーです。 2002年欧州CL決勝vsレバークーゼンなどで確認されているメンバーでもあります。
銀河系への道を着々と歩むレアル・マドリードの目玉補強とも言えた、ジダンがトップ下に構えます。
ゲーム内の解説にもある通り、ボックス中盤というよりも、ジダンは中寄りのポジショニングで、左サイドのスペースはロベルト・カルロスが圧倒的なスピードで駆け上がってサイドアタックを仕掛けてきます。
右はOHというよりも、ウイングハーフ的なフィーゴで、こちらはスペースを駆け上がるというよりも、中盤で受け取ったボールをドリブルで敵陣深くに持ち込むといったスタイルを取ります。
2トップは、シャドーストライカー的なラウルと、ストライカーでありポストプレイヤーでもあるモリエンテスの名コンビがゴールを量産。
その豪華な攻撃陣を支える中心はマケレレで、彼の相棒としてはソラリ、グティやエルゲラがボランチを努めることもありました。
センターバックはキャプテンシーの高さで個性豊かなメンバーをまとめあげていたイエロに、エルゲラか彼がボランチで使われる時はパボンが使われることも・・・というか、どちらかといえば、エルゲラがボランチでパボンがCBというケースのが多かったりしますが、CL決勝のメンバーを想定しているのではと思った結果の選択だったりします。
2001-2002年当時のレアル・マドリード
監督は、スペイン人のビセンテ・デル・ボスケ。選手としても監督としても長いことレアル・マドリードで活躍した人で、2012年現在はスペイン代表監督として世界最強と謡われたチームを率いることになります。
この年は名門レアル・マドリードの創立100周年にあたるシーズンで、前年のフィーゴに続いてジダンの獲得からも首脳陣やサポーターからも重度の期待がかけられていました。
そのプレッシャーに負けたか、はたまたスター選手に引っ張られて前がかりになりがちなチーム戦術により、安定さを欠いたせいか、リーガは優勝したバレンシアにかなり差をつけられての3位に終わり、国王杯もサンチャゴ・ベルナベウで行われた決勝でデポルティボに敗れるなど、その期待に反した成績になってしまいました。
ただ、伝統の力か、欧州CLは順調に勝ち進み、準々決勝はバイエルン・ミュンヘンに2ndレグで大逆転勝ち、準決勝ではバルセロナとのエル・クラシコを制し決勝進出。
決勝の相手は、「薬屋」「万年2位」のレバークーゼン。左サイドの基点になるゼ・ロベルトは出場停止で、守備の要であるノボトニーを怪我で欠き、急造の布陣を組んできたもののレアル・マドリード相手に真っ向から攻撃的に立ち向かってきます。
1−1の緊迫した状況から、前半44分。ロベカルからのセンタリングを、難しい角度からジダンがボレーシュートを打ち抜き、勝ち越しゴール。
サッカー史上に残る最も美しいゴールなどとも形容される、このボレーシュートはレアル・マドリード100周年で唯一にして最大の勲章を勝ち取るゴールになったのでありました。
そして、マドリードは翌年ロナウドを、翌々年はベッカムを獲得する一方で、マケレレ、イエロ、モリエンテスなどを放出し、銀河系への道を歩み続けるのでありました。
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