名門復活の狼煙
2004-2005年シーズンにおいて、スペインのFCバルセロナが採用した4-3-3フォーメーションについての想定予想です。
モデルの想定・その他のケース
左図は、2004-2005年シーズンにおけるFCバルセロナのスターティングメンバー想定予想です。かつてCMで設定されていたメンバーで、たとえば、欧州CLグループリーグのvsACミラン戦やリーガの第35節目vsヴァレンシア戦などでも、同メンバーでの布陣が確認されています。
メンバー的には、ほぼ固定されていると言っても良いです。
イニエスタがRWG、DH、CHでほぼ毎試合出場してますが、途中出場がほとんどで、先発の回数自体はかなり少ないです。また、ラーションがRWG、シウビーニョがLSBで途中出場するのが目立つ程度。
攻撃の組み立ては、CHの2人デコとシャビが担当し、ロナウジーニョを経由してエトーかジュリーが決めるというパターンが基本線。いかにもバルセロナらしく、ショートパス多用のポゼッションサッカーで相手を圧倒する戦術です。
DFラインも割りと固定されており、高いDFラインで中盤との隙をできるだけなくすようなシステムになります。
2004-2005シーズン当時のFCバルセロナ
監督は、現役時代はACミランやアヤックスで大活躍したオランダ人のフランク・ライカールト。
監督としてのキャリアは1998年から2000年までオランダ代表監督を務めEURO2000でベスト4。その後、オランダのクラブチームであるスパルタではクラブ創設以来初の2部落ちを喫しており、1年のブランクを経て、2003年にバルセロナ監督に招聘されました。
当時のバルセロナは、第一次ファン・ハール監督時代に中心となったオランダ人選手たちの高齢化やエースのリバウドの退団などもあって、近年まれに見る不振を極めており、ライカールト就任直後はその悪い流れを断ち切れず、序盤は一時、降格圏にまで順位が落ち込む事態になってました。
しかし、ライカールトはそんな状態のチームをうまくまとめあげ、彼の就任と同時に入団したロナウジーニョを中心にチームを建て直し、冬の移籍市場で獲得したダーヴィッツがカンフル剤になると、終盤一気に挽回して、最終的に2位に食い込む成績を残しました。
そんな状況で迎えた2004-2005シーズン、エトー、ラーションといったアタッカーに、FCポルトで欧州CLを制覇した中心メンバーであるデコを獲得。特にデコの獲得はかなり大きく、彼の獲得で中盤を制圧できるゲームプランが立てやすい土壌が出来上がりました。
CLこそ決勝Tでチェルシーの前に敗退しますが、リーガはレアル・マドリードに勝ち点9差をつけての圧巻の優勝を飾ります。。
なお、余談ですが、補強らしい補強をしなかったにもかかわらず、ほぼ同じメンバーで臨んだ次シーズンはリーガで今度は勝ち点差12をつけて優勝し、加えて欧州CLも制覇。一時的な不振にあえいでいたバルセロナは見事に息を吹き返したのでありました。
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