モデルの想定・その他のケース
左図は、2020-2021年シーズンの欧州チャンピォンズリーグ決勝戦の対チェルシー戦におけるマンチェスター・シティのスターティングメンバーです。これをwebサカ内の想定メンバーとしています。
※右図は、2021年5月頃に実施されたwebサカチェレンジマッチのメンバー。
このシーズンのマンチェスターシティは選手層が分厚く色んな選手、システムで試合をしています。
その中で、良く採用されていたのが、「偽9番」と「偽サイドバック」です。
特に「偽サイドバック」は、当初カンセロにその役目をあてがう事で「カンセロロール」と名付けられるほど際立った成功をしますが、このシステムはカンセロにマンマークをつけるという対策を採られてしまいます。
次に採用したのが「偽9番」。センターフォワードのジェズズやウイングのスターリングの決定力が今一つ(ついでにアグエロが怪我がちで試合に出る機会が激減)とみるや、当初はベルナルド・シウバを、怪我から復帰後はデ・ブライネを偽9番に配置することで中盤に厚みをもたせて、ベップお得意のポゼッションサッカーを展開します。 特に、デ・ブライネは偽9番としてチームに欠かせない存在となり、シーズン後半の快進撃の立役者です。
偽9番と偽サイドバックの恩恵?で、インサイドハーフのギュンドアンがこのチームのトップスコアラー。 なお、ゲーム内想定とした欧州CL決勝ではアンカーに配置されたことで、新たな持ち味となった2列目から飛び出してのミドルシュートという得点パターンを演出できないという結果になってしまいました。
ウイングは右はマフレズ、左はスターリングがそれぞれファーストチョイスですが、フォーデンやフェラン・トーレス場合によってはシウバもウイングに使われています。
おもにアンカーに入るのはゲームメイカーのロドリですが、守備力を買われてフェルナンジーニョをアンカーもしくはダブルボランチに使う事もしばしば。
サイドバックはシーズン当初は、左にジンチェンコかメンディ、右にカンセロというケースが多かったですが、偽サイドバックを採用する都合上、センターバックもできる選手を配置したいからなのか、カンセロを左に回し右はシーズン後半からカイル・ウォーカーが入るケースが多くなります。
そして、センターバックは今年のシーズンMVP(20-21シーズンFA年間最優秀選手)ルベン・ディアスと怪我無く1年ハイパフォーマンスを維持したストーンズ。ラポルトやナケと言った能力高いセンターバックもいますが、この2人が今シーズンの堅守を支えました。
最後の砦はエデルソン。代表ではアリソンがいるため第2GKとなっていますが、飛び出しの鋭さや何より足元の技術とアシストすら記録した高いフィード力を武器に、チームでは持ち味を発揮しています。
2020-2021年当時のマンチェスター・シティ
監督はスペイン人のジョゼップ・グアルディオラ。選手としてはスペイン代表、FCバルセロナ屈指のビボーテとして名を馳せ、監督としてもバルセロナ、バイエルン、そしてマンチェスターシティでリーグ戦を複数回制覇するサッカー史上屈指の名監督とみなされています。
2016年にシティの監督になってから2度のプレミア制覇を達成したもの前年は3連覇を逃し5年目のシーズンに入っていました。
この年は、それまで長らくシティの攻撃面の主力であったダビド・シルバが退団し、アグエロも欠場しがちであったことから攻撃面で低調さが続き、序盤はレスターやトットナムに完敗するなどして監督の更迭論すら噴出する状況でした。 そこから「カンセロロール」の採用、ディアスとストーンズの安定感、フォーデンの抜擢、そしてとどめにデブライネの復帰とそのハイパフォーマンスなどが功を奏し、10節目以降は16連勝を含む17勝2分の快進撃。終わってみれば5月には優勝を決めてしまいます。
ただし、カップ戦はカラバオカップの3連覇を決めたものの、FAカップ、欧州CL(クラブ初の決勝進出)ともにチェルシーに敗れて準優勝止まり。 総じてみると圧巻の成績でしたが、リーグ戦含めてチェルシーに3敗するなど、どことなく無念さが残るシーズンとなってしまいました。
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