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サッカー以外で話題豊富な英史上最強の代表

2006年のW杯ドイツ大会においてイングランド代表が採用した4-4-2フォーメーションについての想定予想です。

モデルの想定・その他のケース

左図は、2006年のドイツW杯におけるイングランド代表のスターティングメンバー想定です。(※なお、ドイツW杯期間中にはこのスタメンで戦ったことはありません)

何といっても目につくのは、当時プレミアリーグでベストのセントラルミッドフィルダーと目されていた、チェルシーのランパードとリバプールのジェラードを並べた点にあります。
役割が被るので両立は難しいと言われていた2人ですが、場面場面で前後のバランスを取りながら、中盤を支配したのは流石というべきでした。
ただし相手によってはキャリックやハーグリーブスなどを入れて守備の安定を図ることもあり、2人の運動量を考えると連戦で使い続けるのは厳しかったという側面もありそうです。

中盤両サイドは右にこのチームの主将であるベッカム、左は若き天才ジョー・コール。
ともにサイドからセンスあるパスを出せるタイプです。ただ、これも共に若干守備をセントラルの2人に任せすぎる事もありました。

2トップは万能タイプのルーニーと、スピードスターのオーウェンですが、この2人の競演は案外少なく、ポストプレイヤーのクラウチとオーウェンのコンビか、ルーニーの1トップという試合も多く見られます。

空中戦も対人戦も強い2人のセンターバックはジョン・テリーとリオ・ファーディナンドという若手とベテランの2人。さらにキャラガーやキャンベルなどが控える豪華メンバーです。
一方、サイドバックは右はベテランのガリー・ネヴィル、左は当時世界最高の左サイドバックと言われた若きアシュリー・コールと、プレミアリーグで堅守を誇った各チームの主力メンバーが揃えられています。

この豪華なフィールドメンバーと比してGKがこのチームの泣き所。この大会ではロビンソンがジェームズを差し置いてレギュラーとなりましたが、他国チームと比べてもやや見劣り、実際にこのチームはPK戦で敗退することになります。

プレミアリーグで名高いメンバーがそろった豪華なフォーメーションですが、上述通り、役割のかぶるランパードとジェラードが試合で機能できるかどうかが肝になると言われたチームでした。

2006年当時のイングランド代表

監督はスウェーデン人のスヴェン・ゴラン・エリクソン。セリエAを中心に欧州のクラブで多くの実績を残した名将です。
長いこと大きなタイトルから遠ざかっていたサッカーの母国イングランドの悲願を担うため、イングランド史上初の外国人監督として2001年に代表監督として招聘されます。

前述のとおり豪華メンバーを擁して、2002年日韓W杯、2004年EUROポルトガル高いと予選を1位通過し優勝候補の1角に上げられるものの、ともにベスト8で敗退しています。

3度目の正直、2006年を目指してチーム改革を目指しますが、親善試合で惨敗したり、W杯予選で北アイルランド相手に33年ぶりに敗れるという大波乱を引き起こしてしまいます。
オーウェンが怪我で離脱し、北アイルランド戦の直後にルーニーがベッカムに「FXCX」と罵ったりしたことが明るみに出たり、イエローマスコミの囮取材(構想1年、かけた費用2000万円という壮大な計画だったようですが)に引っかかったエリクソン監督が多くの失言をしてしまうなど、代表チームは大いに揺れる事になります。

とはいえ、そこはプレミアを代表する豪華メンバーのチーム。FW陣を差し置いて得意のミドルシュートから5ゴールを挙げたランパードを中心に最終的に予選を1位通過。本大会でもブラジルなどともに有力候補の一角とみなされていました。

本大会はスウェーデン、トリニダード・トバゴ、パラグアイと楽なグループに入り、危なげなく1位通過。

決勝トーナメント1回戦もエクアドルと相手に恵まれましたが、気が緩んだのかやや苦戦。ベッカムの見事なフリーキックで辛くも勝ち抜けます。

準々決勝は2年前のEUROでPK敗退することになった因縁のポルトガル。
2年前のリベンジと行きたかったのですが、ランパードとジェラードがポルトガルの中盤相手に抑え込まれた上に、若き日の感情制御が下手だったころのルーニーが相手DFを踏んでしまい一発退場。ポルトガルの猛攻を延長まで耐え抜いたものの、PK戦ではこのチームの無き所GKの質の差が出てしまい、ポルトガルGKリカルドが3本のPKをストップするというW杯新記録により2002年W杯、2004年EUROに続いて3大会連続のベスト8どまりで敗退することになりました。



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