リリィ
「!? やっと見つけたわよ!
あなたね、さっき私を見て舌打ちしたのは!」
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憐(電子体幽霊?)
「っ!?」
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リリィ
「…よく見れば、まだ子供じゃない。一体アレは何のつもりよ!」
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憐(電子体幽霊?)
「あ、あの…その…」
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リリィ
「な、なによ…カワイコぶってもダメよ。…いや、まあだからって、
こんな子供にどうしようってつもりないけど…」
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憐(電子体幽霊?)
「あ、あああ…」
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リリィ
「ちょっと…どうしたのよ? …いや、だから、その…ゴメン。
ちょっと言い方がキツかったかな…」
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憐(電子体幽霊?)
「う、うう…い、いやぁ……」
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リリィ
「ちょちょちょ、ちょっと!? だからゴメンって…
私が泣かせたわけじゃないのよ! …って、誰に言ってるのよ、私は!」
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憐(暴走)
「……ふふ」
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リリィ
「あ、よかった、笑って…」
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憐(暴走)
「フッ」
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リリィ
「ああぁ〜〜〜っ!? 今度は鼻で笑ったぁ〜ッ!!」
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憐(暴走)
「誰? あなた? 憐はあなたなんか呼んでないのに。
なんでここに居るの?」
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リリィ
「誰って、救世主候補クラス主席(←原文ママ、多分「首席」の誤字)のリリィ・シアフィールドを
知らないの!?」
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憐(暴走)
「知らない」
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リリィ
「…あ、そうか…やっぱりおかしいと思ったら、
ここはアヴァターじゃないのね?」
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憐(暴走)
「わからない」
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リリィ
「あー、もう! …あれ? でも、そういえば今、あなたなんか
呼んでないって言ったわよね…ひょっとしてあなた召喚士?」
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憐(暴走)
「知らない、そんなの。ただ憐はお兄ちゃんを呼んだだけ」
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リリィ
「ちょっと、待ってよ…
それじゃあ、私は巻き込まれただけなんじゃないの!?」
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憐(暴走)
「そっか、間違っちゃったんだ、憐」
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リリィ
「間違っちゃった、じゃないわよ! まったく…人がどんな目にあったと
思って…なんか体も変なことになるし…」
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リリィ
「ああもう。まあ、いいわ。そうとわかればこんな所はおさらばよ。
早く私をアヴァターに戻して」
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憐(暴走)
「ごめんなさい…」
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リリィ
「もう、いいって。許してあげるから、早く送り返して」
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憐(暴走)
「ごめんなさい…もう、戻れないの」
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リリィ
「は?」
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憐(暴走)
「うふふ…ここに入ってきたら、もう、戻れないの。ごめんなさい?」
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リリィ
「ちょっと…ふざけないでよ…」
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憐(暴走)
「あなたはもう元に世界には戻れない。でもね、いいでしょ?
せっかく来たんだから、ここで一緒に楽しく暮らそう?」
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憐(暴走)
「ここにはみんないるから。もうすぐお兄ちゃんも来るよ」
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リリィ
「知らないわよ、お兄ちゃんなんて! つまり何!?
あなた私をここに閉じ込める気!?」
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憐(暴走)
「いいでしょ? みんなでいると寂しくないよ?」
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リリィ
「冗談じゃないわ! こんなところにいるわけにはいかないの!
私にはアヴァターでやらなきゃいけない事があるのよ!」
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憐(暴走)
「………ダメ…帰さない…あなたはずっとここにいるの」
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リリィ
「っ!? そう…そういうつもりなのね。
だったら力ずくでも帰らせてもらうわよ!」
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